水難の家系
母方の家系では代々
誰かしら水の事故で死者を出している。
偶然といえば偶然だけど、
その事があって、母自身は両親(私の祖父母)に
川や海に近寄らせてもらえなかったと言う。
―――そのせいか、母はいまだに水を恐がる。
教えを守った母は事故にあう事は無かったが、
事故は忘れた頃にやってくる。
母がまだ高校生の頃、
同居していた兄夫婦の長男(私からすると従兄弟)が
家のすぐ傍の用水路に流されてしまった。
懸命の捜索もむなしく
まもなく遺体で発見される。
その事故から十数年後、
今度は私自身が事故にあう。
と言っても、物心がつく以前の出来事なので
記憶にはないのだけど。
父と二人で散歩中、
父が、てっきり私が自分の後をついて歩いていると思っていたが、
気配がないので振り返ってみると
私がいない。
当時住んでいたあたりは見渡す限りの田んぼだから
隠れる場所はないし、幼児が数分で家に引き返せるはずもない。
まさかと思い、脇の用水路をのぞくと
私がしずんでいたそうだ(;゚(エ)゚)
驚き、引き上げて水を吐き出させたり
背を叩いたりして何とか死なずにすんだと言う…。
でも先にも述べた様に、私自身は記憶にないので
水に対する恐怖はありません。
むしろ水泳大好きだし得意です。
夏になると特に水の事故のニュースが増えるので
何となくうちにまつわる様々な事故のことを思い返し
水難の家系なのかなぁ?と考えてしまう。
ま、偶然といえば偶然なんだけど。
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余談
昔は今よりも、時代的に親は子に対して過保護ではなく
子供は基本的に親の監視外で遊んでいることが多かった。
事故は不幸な出来事で、親は自信を責めることだろうけど
そんな親に対して周りが責めることは出来ない。
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